鉄になれやわらかな時間よ。

 〜写真家 新保勇樹 公式ブログ〜

『どうせサイコーに決まってた。』

 

久しぶりに文章を書く、そしてきっとこの文章は無駄に長く散らばったものになる。

 

2017.06.09 Theピーズ30周年日本武道館を撮影した。

 

リハの時はるさんに「新保さん本番中もステージの上にあがっていっぱい写真撮ってね、メンバー3人だけじゃなくてお客さんと一緒に写ってる写真がいいから、ステージ上がっていっぱい撮ってね〜」と言われた。

技術的な話で露出のバランスで基本的にそんなに客席とステージ場が共に綺麗に写る明るさになる照明の曲はないと思ったので、マネージャーの俊平さんと打ち合わせて最後の曲で武道館の満員御礼の時にしか点灯しないと言われているクールレイ(客電)で明るくなった時に撮ろうという話でまとまった。

 

さて本番。

1曲目の音が鳴った瞬間に舞台袖でガッツポーズする俊平さんが視界に入る、そして望遠レンズで言葉では言い表せない表情のアビさんとハルさんを間近で見た、涙腺が崩壊した。(シンイチロウさんはサングラスだったから)

泣いてしまったことが悔しかった。

この日の為に体調も撮影感も気持ちも全部整えて来た、と自分で思っていたからだ、少しでも撮り逃さないぞと。

ふわふわした気持ちで中途半端にシャッターを切り続けるより少しの時間を捨てる事にした。

これはやばいやばいと溢れてくる涙をTシャツの袖で拭って、もう一度いつも行う撮影前のルーティーンを繰り返して高鳴りを適度にリセット。

そこからは集中と冷静さを取り戻し撮りまくった、微妙に広いから走ればカバー出来る武道館を見越して昨年暮れから通ったプールで鍛えられた心肺機能のお陰か3時間走りまくってもバテなかった。

 

とにかく自分なりのTheピーズ武道館を自分だけで撮り切る事が目標だった。

正直そんなにピーズ歴が長い訳ではない自分がここに居られる事への敬意。

 

武道館が正式に発表されてからこんなタイミングでもないと一生撮れないだろうと思って俊平さんにお願いをした。

Theピーズを白バックで撮影したいと。

ここ数年ARABAKIでアー写を撮るってのが通例になっていた、それはそれで楽しかったけど一度でいいから自分の撮りたい様に向き合ってバンドを撮りたいとずっと思っていた。

結果的にアー写と武道館告知ポスターになったあの写真だ、後にメンバーからジャケは"新保さんの写真で"との希望でCDジャケットにもなった、写真家冥利だった。

 

 

この写真はレコーディングスタジオでセッティングして撮影した。

とても今のバンドらしい写真が撮れたと思う。

チャンスをくれたメンバーに感謝が尽きない。

その後も”音楽と人”用でメンバーそれぞれを撮りおろす機会に恵まれた、どれも最高な写真が撮れたと思ってる。

撮影自体が貴重な機会だったし加えて全員+3人それぞれのインタビューも全て聴いた。

自然と、というか必然なんだけど、それぞれのリアルな想いを自分に憑依させて武道館の撮影に挑む事になる。

撮り切れるのか、撮り切る為にどう準備するか、その繰り返しが日々の生活で頭をよぎる日々だった。

自分なんかよりピーズをずっと昔から好きなカメラマンはいると思うけど今の気持ちを汲んで撮影できるのは自分しかいないと思って、油断してると吐きそうだった。

 

話は最初のリハの時のくだりに戻り、ライブは終わりを迎える少し前。

正気を取り戻し、きっとゾーンに入ってたんだと思う、あんまりライブを噛み締めた記憶が無い。(あの時にリバース出来るなら飲みながら客席で楽しんで噛み締めたいに決まってる。)

ただステージの中に足を踏み入れて撮りたく無いって終わりが近くなると思った。

あの場所にずっと3人だけがいる事が今日の正解にしか思えて仕方なかった。

まぁどんなライブでもそう思ってるんだけどいつも以上にそれが強くて躊躇感が半端なかった。

"聖域"って言葉をSNSとかでよく見かける、バンドの聖域とか。

でも、LIVEという現場において写真を撮る自分にとって、ステージ上はお金を払って観に来ているお客さんの聖域だと思ってる。

一人一人の視界が聖域だと思ってる。

機材をチェックしたりシールドをさばくローディーさんとは話が違う。

ライブが進行する為に必ず必要ではない写真を撮るという行為は異物でしかない、そういう心がけで、そういう鎖を掛けられた上で素晴らしいと思われる写真を撮るのがプロだと思っている。

 

最後の曲"グライダー"自分が一番好きな曲だ。

30過ぎて生きてきて今までで一番どうしようもなくなった時期に、こういう言い方は大嫌いだけど、自分を救ってくれた、自分を自分の世界に戻してくれた曲。

ほんとは正面から3人が演奏する姿を見たかった曲。

決してパーフェクトな写真が撮れたとは思えないけど、シンイチロウさんの後ろから見た3人と武道館満員のお客さんの画は凄かった、だから早くこの夢のような光景から異物は消えなくちゃ、消えなくちゃと思った、けどずっと撮りたい眼前だった。

 

ピーズのファンの皆さん30周年おめでとうございます、新参者ですが役割は果たしたつもり、写真の自己採点は100点です、全員の100点じゃないと思うけど、でいーね、と思った。

 

ピーズの3人はもちろん、音響も照明も会場の雰囲気も最高のライブだった。

写真も最高だって言われなきゃな。

形に残したい。

 

30過ぎてから、これから一生付き合っていくかもって思う友達に出会えるなんて思ってなかった。

Theピーズにハマらせてくれてありがとう。

いっぱい写真撮らせてくれてありがとう。

武道館に連れて来てくれてありがとう。

ありがとう。

これからもどうぞよろしく。

 

 

やっぱ散らばった文章になったな〜。

 

あ〜ジンギスカン食いたいわ〜。

 

 

 

ではまた。

 

 

 

http://shimboyuki.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 2017.06.13 Tuesday | 01:04 | comments(0) | - |
スポンサーサイト
| 2017.08.31 Thursday | 01:04 | - | - |









Blog Information

PROFILE
RECENT ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
CATEGORIES
ARCHIVES
OTHERS